自動運転機能を搭載

 価格や航続距離がクローズアップされるが、モデル3が他社のEVと一線を画する点は、自動運転機能にある。

 テスラは昨年10月、モデルSに対して、自動運転機能を追加するソフトウェア・アップデートを行った。これまでのクルマの性能は主にハードウェアに依存していたが、テスラのクルマは違う。パソコンやスマートフォンのように、中身に当たるOS(基本ソフト)を最新版にアップデートすることで、最新機能が追加されていくのだ。

 10月のアップデートでは、自動でレーンチェンジをする機能などを追加。今年1月には日本国内でも同様の機能追加を実施した。

 最新機能の追加は、高級車のモデルSやモデルXだけでなく、量産車のモデル3にも同じように行われる。センサーなどの必要なハードウェアはモデル3に標準装備される。「オートパイロット機能はすべてのクルマで有効になる。追加のオプションを購入する必要はなく、常に利用できる」(マスクCEO)。

 これは、これまでの自動車業界では考えにくかったことだ。

 例えば、自動運転の前段階とも言われる自動ブレーキ。搭載車種が増えているのは事実だが、各社とも上位モデルからの搭載となっている。自動運転機能も同様に上位からの採用になる可能性が高い。一方でテスラはモデルにかかわらずOSを最新版にアップデートできるため、低価格帯のモデルでもすぐに最新の自動運転機能の搭載が可能になる。

 テスラは、高精度でクルマの動作を制御でき、技術的にも自動運転と相性の良いEVに開発を特化してきた。電動化は自動運転を真の武器とするための布石であり、普及価格帯のモデル3はそうした戦略を一気に進めるための存在でもある。