LCCはまだまだ伸びる
貿易の伸び率がGDP成長率を下回る「スロートレード」という現象が顕著になっています。
ドゥ・ジュニアック:以前は貿易の伸び率がGDPの伸び率の2倍くらいの時期もありましたが、リーマンショック以降、状況が大きく変わりました。国際貿易が減速しました。
最近は回復基調にあり、2017年には貿易の伸び率が2008年並みに回復すると見ています。
2017年以降の旅客数の見通しは。
ドゥ・ジュニアック:2017年は旅客数と貨物は好調に推移しそうです。旅客数は40億人に達する見込みで、2035年には70億~80億人になりそうです。最も成長が速いのがアジアです。
アジアが世界の旅客数の伸びに最も貢献するのですね。
ドゥ・ジュニアック:アジアは繁栄している国が多いですし、航空券の購買力が伸びています。
新しく航空券を買える人が世界全体で5000万人増えていて、そのうち3000万人がアジアです。
この数年は世界的にLCC(格安航空会社)が伸びています。
ドゥ・ジュニアック:LCCはめざましい伸びを見せています。特に欧州とアジアで伸びています。新しく航空券を買えるようになった人たちがLCCを積極的に利用しています。
発行される航空券全体に占めるLCCの割合は、今どの程度ですか。
ドゥ・ジュニアック:世界全体では27%です。北米では33%、欧州では38%です。アジアは24%で、そのうち東南アジアは53%なのに対して、東アジアは8%にとどまっています。
今後はフルサービスキャリアとLCCの割合はどうなりそうですか。
ドゥ・ジュニアック:今後はさらにLCCの割合が増えそうです。その理由は、フルサービスキャリアが子会社としてLCCを抱えて、利用を促しているためです。
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