サステナビリティを高めるためのもう一つの活動は、CO2排出量の削減です。レゴは、国連のSDGs(サステナブル開発目標)に沿って、環境活動を続けています。2020年までに、自社で使う電力をすべて再生可能エネルギーで賄う目標を掲げました。

 その一環として、ドイツの風力発電設備に出資をしています。今年は新たに、英国の風力発電設備に出資することを決めました。これらの設備から生まれる電力によって、ほぼ全社の電力を賄える計算になります。2020年よりも前倒しで、計画を達成できる見通しです。

スモールジャイアントな企業を目指す

CEOを退任したクヌッドストーブ氏は会長に就任すると同時に、レゴブランドカンパニーという新組織のCEOに就任しました。この組織にはどんな狙いがあるのですか。

パッダ:これも、レゴのグローバル化にともなって立ち上げた組織です。簡単に言えば、レゴのグループ内の取りまとめ役と考えてください。レゴ財団や親会社などとの連携がより大切になっています。

 クヌッドストーブ氏の役割は、組織同士のコミュニケーションを円滑にしながら、レゴを全体としてひとつの方向にまとめていく役割を担います。レゴの会長も務めますから、引き続き私のボスであり続けます。

レゴは経営危機を克服し、再び成長軌道に乗りました。ですが、レゴが再び経営危機に陥るリスクは考えていますか?

パッダ:組織が大きくなると、残念ながら企業の理念やバリューが社員に浸透しにくくなるのは避けられません。それに対応するために、今回も経営体制を変えました。それでも、再び危機に陥るリスクは常に考えています。

 かつて、テレビゲームが我々のビジネスを狂わせたように、これからも破壊的なテクノロジーが次々と登場してくるでしょう。技術の流れを止めることはできませんから、そうした変化にあっても、私たちの基本的な価値観を失うことなく対応していくことが必要なのだと思います。

 規模が拡大しても、小さな会社の精神を常に失わないようにしたい。我々は、「スモールジャイアント」を目指していきたいと考えています。

 かつて、レゴの創業者がこんな言葉を残しているんですね。「レゴを破滅に導くのは、レゴ以外にない」と。この理念の大切さを、繰り返し社内に説いていくしか方法はないと思っています。もちろん、それが簡単なことでないことは承知していますよ。