日本最大級のホテルチェーンに成長したアパホテルズ&リゾーツが評価を大きく下げた。民泊などニーズが多様化する中で、効率とサービスのバランスに利用者は厳しい目を向ける。

(日経ビジネス2017年10月23日号より転載)

アパグループの元谷外志雄代表(右)とアパホテルの元谷芙美子社長(左)。評価の急落に同社の戦略はいかに(写真=竹井 俊晴)

 全国に約170のホテルを展開し、約3万5000の客室数を誇る日本最大級のホテルチェーン、アパホテルズ&リゾーツ。2010年から「SUMMIT5(頂上戦略)」と名付けた5カ年計画を掲げ、猛烈に拡大路線を突き進んできた。現在は「第2次頂上戦略」を実行中で、20年までに客室数10万を目指している。

 派手な装いでテレビでもおなじみの元谷芙美子・アパホテル社長と、その夫としてグループ全体を統括する元谷外志雄・アパグループ代表は、その徹底した効率経営でホテル業界に革命を起こしている。

 だが、その効率重視の姿勢は、顧客満足度という観点では厳しい評価にさらされている。今回、航空会社とともに主要ホテルの顧客満足度も調査した。その結果、アパホテルはビジネスホテル部門で前回の12年調査から大きく順位を落とした。

 ホテルについては客室、共用部、接客サービス、コストパフォーマンスの4項目で評価を聞いたが、アパホテルは順位を29位(今回の基準で再集計)から35位へと落とした。スコアは27.8点で、トップのカンデオホテルズ(161.5点)とはかなりの差だ。

 特に足を引っ張ったのがコスパの評価。5.1点とランキング対象ホテルで最低となった。回答者からは、「繁忙期の料金高騰が激しすぎる」「客の足元を見て値段をつり上げる」「シングル1泊3万円はあり得ない」といった、料金に対する不満の声が数多く寄せられた。