「これまでの戦い方ではダメ」

「アイシングループでも似たような事業がいっぱいある」と語る伊原社長(写真:早川 俊昭)

伊原:競争力という意味では、トヨタグループの事業再編以外にも、アイシンとしてやらなければいけないことがまだまだあります。

 アイシンは創業からの50年をグループで戦ってきました。小さいマネジメントで、専門集団が小回りの利く戦いをしてきた。しかし、これからの50年を戦うためには同じようなやり方ではダメ。(トヨタグループと同じで)アイシングループで似たような事業をやっている部分は変えなければならない。

 例えばオートマチックトランスミッション(AT)では、アイシン精機が商用車でアイシン・エィ・ダブリュ(AW)が乗用車を手がけている。あるいはアイシン精機もアイシン軽金属もアルミ部品を作っている。要するに、事業として似ているものがいっぱいある。これは全体の方向を決めたほうがいいだろうと。

 もう1つは間接部門ですね。例えば人事制度。アイシングループ主要6社は労働組合が一緒で、人事制度も一部、統一されている。昇級も昇格も手当ても全部一緒。でも、非組合員の課長以上になると各社バラバラになる。

 社員数はデンソーのほうが多いのですが、人事部門の社員をグループで合計すると、デンソーの人事部門より多い。これはある程度、効率を上げられるだろうと。経理も調達もそういう部分がある。調達は一部、共同購入を始めました。いろんな部門に問題提起をしているところです。

アイシングループの連携に関しては、合理化だけでなく提案力強化の側面もあります。

伊原:リソーセスをどこに振り向けるか。例えばアイシンAWはナビゲーションを開発しています。でもこれからは徐々にそのウエートが小さくなるはずです。その時に、エンジニアをどこに投入するか。今まではどちらかというと(アイシングループ各社が)勝手にやって結果オーライでやってきた。これからは必ずアイシングループ全体としての人とお金の戦略が今まで以上に必要になるでしょう。