トヨタ再編は「ギリギリ間に合った」

伊原:どちらが何を作るかという議論はありましたけど、やはり色々な意味で競争力があるシロキに集めたほうがいいという判断です。国内工場の再配置はほぼ決まったところです。

トヨタの事業再編でシート事業はトヨタ紡織に集約される(写真:早川 俊昭)

 その上で、競争力を付けるためには、設計を全体で統括した方がいいので、開発は全てトヨタ紡織に集約します。うちからは合計で90人弱がトヨタ紡織に移ります。チームとして一つにするということです。

 生産についても、かなりの部分をトヨタ紡織の工場に移していきます。少し時間が掛かるかもしれませんが、海外の事業についても移す予定でいます。

 従業員や仕入れ先には、説明会できっちり説明しています。基本的に、我々の再編で仕入れ先の経営に影響を与えるようなことはありません。従業員にも迷惑は掛けない。これがベースです。

再編の効果が出てくるのはいつ頃でしょうか。

伊原:全体として、原価が何%下がって、利益率はこの事業ではこれくらいになるはずだ、という目標を持って動いています。お互いの長所を生かすような形を議論しています。その目標に向かって、本当にできるかということを計算しているところ。事業が移管されて1~2年で効果が出てこないとおかしいですね。

社長は就任当時に、「事業再編の対象になった事業は競争力が弱い」と発言していました。

伊原:その通りです。

その印象は、アイシンを中から見ても変わっていませんか。

伊原:やはり再編はやって良かったと思いますね。もしやっていなかったら、どこかに押されていた可能性はあった。トランスミッションにしてもブレーキにしても、とてもじゃないけど再編をしていなかったらもっとひどい目に遭っていたという気がします。ギリギリ間に合ったというのが正直なところですね。

それは外資系の部品メーカーに押されていたと。

伊原:全部そうですね。ボディー系だと中国、台湾系の部品メーカーですし、ブレーキだと独ボッシュ、独コンチネンタル、トランスミッションだと独ゲトラグ。