激しい価格競争にどう対応

酎ハイ類の市場は6年で1.5倍に成長
●日本におけるRTDの市場規模の推移
注:サントリー調べ、1ケースあたり6リットル

 スーパーなどの酎ハイ売り場をみると、ビール大手4社などが手掛ける主要ブランドが、棚の多くを占め、1缶110円前後で販売されている。隣には小売業のPB(プライベートブランド)が並び、こちらは1缶100円を切るなど、価格競争は熾烈だ。「店頭売価を下げるために、ビールよりも販促費がかかる」(大手酒類メーカー)との声もある。

 それでも、各社は消費者の「ビール離れ」の受け皿として注力せざるを得ない事情があり、新商品を続々登場させている。今春だけでも、アサヒビールが200万ケース、キリンビールが600万ケースの販売目標を掲げる大型ブランドを登場させる。こうしたなか、コカ・コーラの新商品は目新しさと小売業との交渉力を武器に、ある程度の売り場を取れるとしても、「よほど面白いコンセプトがなければ、棚を確保し続けるのは難しいだろう」(業界関係者)との声が上がる。

 世界的に、アルコール類を開発していないコカ・コーラが、日本で参入を決めたのは、米本社の主導だったもようだ。健康志向の高まりで世界的に炭酸飲料離れが進むなか、新たな収益源を確保したいという危機感がにじむ。

 だがアルコールそのものも健康志向の逆風を受ける製品だ。ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)が、コカ・コーラの買収に乗り出すといった観測も過去、取り沙汰された経緯がある。世界市場の飽和が業界の垣根を壊すという流れが加速するかもしれない。