2015年11月に日本第1号店を出店した高級ハンバーガー店「シェイク シャック」。その創業者で現在、米シェイク シャックの会長を務めるダニー・マイヤー氏が来日した。同社はハンバーガーに使うパティにはホルモン剤を使わずに育てた牛の肉のみを使う。ベーコンもホルモン剤と抗生剤を投与されていない豚の肉のみを使っているなど、食の安全・安心へのこだわりも強い。米国の外食業界のトレンドや「シェイク シャック」の日本での今後の戦略を聞いた。

「シェイク シャック」創業の経緯を教えてください。

「シェイク シャック」の創業者、ダニー・マイヤー氏。(写真:小林 淳)

マイヤー氏:計画的に起業したというわけではありません。元々、米ニューヨーク市の公園「マディソンスクエア」に面した場所に2つのレストランを経営していたことがきっかけです。マディソンスクエアは当時、荒廃し人々が安心して利用できる状態と言えませんでした。そこで人々が利用したくなる公園にしたいと考えていました。そうしたタイミングで慈善活動のアートイベントに協力するため夏季限定で、ホットドッグカートを1台出さないかという話が2001年に舞い込みました。

 レストランでホットドッグを作って、カートに運んで売っていたのですが、すぐに100人くらいの行列ができるようになりました。イベントへの協力を3年ほど続けた後に、2004年に常設の店舗を出すことになりました。朝11時から夜11時まで営業することで、マディソンスクエアに人が立ち寄るようになりましたし、売り上げの一部を公園に寄付してきました。

「シェイク シャック」が米国で支持された理由をどう自己分析していますか。

マイヤー氏:ファインダイニング(高級レストラン)の料理やサービスとファストフードの店舗運営ノウハウを融合した「ファインカジュアル」(日本ではファストカジュアルと呼ばれる場合が多い)というジャンルを生み出せたことだと思っています。レストランより提供スピードが早くて、価格は安いが味は変わらないというものです。

 創業期から、基本的なメニューは変えていませんが、地元のレストランやパティシエとコラボメニューを作ることで新しいものを生み出そうともしてきました。日本でもミシュラン1つ星の日本料理店「傳(でん)」の長谷川在佑さんと1日限定のハンバーガーを作ったりしています。

手前左側が看板の「シャックバーガー」(680円)、右側がピリ辛味が特徴の「スモークシャック」(880円)

米国の店では、アプリを使ってスマートフォンからも注文をできるようにしましたが、その効果はどうですか。

マイヤー氏:スタートしたばかりで効果はまだ分からないですが非常に期待しています。まずは、米国の店での様子を見てから、日本での導入も考えてはいます。