記者会見するセブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長(写真:村田和聡)

 まずは2つの事業会社の急激な業績の悪化だ。イトーヨーカ堂は16年2月期決算で上場来初めて営業損益が赤字になった。これまで最終赤字などはあったが、本業が通期赤字になることはなかった。

 暖冬による衣料品の販売不振などが響き、第三四半期まで(2015年3~11月期)の営業損益が144億円の赤字となり、通期で「取り返そうとしてきたが難しかった」(村田社長)。

 そごう・西武も、第三四半期までの営業利益は1億7000万円にとどまっていた。16年2月期の通期営業利益も従来予想(前の期比17%増の120億円)を下回り、3期ぶりに減益となった可能性がある。

総合スーパーと百貨店の地盤沈下鮮明

 かねて叫ばれてきたGMSという業態の地盤沈下も、ここにきて一層鮮明になっている。

 セブン&アイグループに限った話ではない。イオンのGMS部門の中核子会社イオンリテールも、15年3~11月期の営業損益が258億円の赤字(前年同期は152億円の赤字)とマイナス幅が拡大。GMSを主力事業として抱えるユニーグループ・ホールディングスは、昨年ファミリーマートに統合されることが決まった。

 2015年にはダイエーがイオンの完全子会社となるなど、再編は進んでいるが、決して競争環境は緩やかになっていない。専門店チェーンなどによるシェア侵食が続いているからだ。

 百貨店という業態も都心の巨艦店を除けば、苦境が鮮明になっている。旭川などの地方百貨店は大型ショッピングセンター(SC)に顧客を奪われ続けている。

 西武の店舗が閉鎖する旭川市の人口は2015年に約34万5000人と、緩やかに減少が続く。同様の傾向は全国にあり「地方都市は百貨店が1店舗しか存続できないマーケットになった」(村田社長)。旭川では2009年に地元百貨店の丸井今井が閉店したことで、西武旭川店は唯一の百貨店として存続してきたが、昨年、JR旭川駅前にイオンのSCが開業。「顧客を取り込むのが難しくなり」(同)閉店を余儀なくされた。