昨年10月にはレゴ創業家の親会社が洋上風力発電プロジェクトに出資した
昨年10月にはレゴ創業家の親会社が洋上風力発電プロジェクトに出資した

クヌッドストープ:昨年10月、レゴ創業家の親会社が、30億クローネ(約500億円)かけて洋上風力発電プロジェクトに出資しました。2020年までに、レゴ全社の電力を再生可能エネルギーでまかなうためです。

風力発電や新素材開発に巨額投資する理由

 さらに、2030年までに現在のレゴブロックの素材であるプラスチックに代わる新素材を開発するプロジェクトも開始しました。専門の研究所が今年完成し、約100人の研究員が石油を使わない新しい素材の研究を始めています。このプロジェクトにも10億クローネ(約166億円)を投資します。

 決して小さくない投資をこれらの活動に充てるのは、もちろん社会のためではあるのですが、その根本には社員に対して自分の会社が社会に誇らしい会社であることを実感してもらうためでもあります。

 もちろん、手厚い福利厚生や相応の給料も有能な人材に来てもらうためには大切です。しかし、それだけでは、長くこの会社に居続けてもらうことはできません。グローバル化していくほど、「自分たちはどんな価値を世の中に提供しているか」という点は重要になります。

 これらの活動は、結果が出るまでにとても時間がかかります。すべての社員に価値を理解してもらうのも難しいでしょう。それでも経験的に、我々が絶対に必要だと考えている社員はこうした点に働きがいを見出しますし、そこに給料以上の価値を置いています。そうした中核社員が楽しく働くことで、ハロー効果のように、組織全体に風土が広がっていきます。

 売り上げや利益といった業績は、目的ではなく、あくまで結果です。これが逆転している人は、なかなかレゴでは働くのは難しい。

 短期的な業績を追わなくていいのは、上場していないからという理由もあります。しかし組織を永続させるには、優秀で創造力のある社員を惹きつける魅力が会社になくてはいけません。会社が大切にする価値と社員のそれをあわせていくことが不可欠です。

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