独自アプリは半減

 昨年まで6機種あった中級機種も名称を「アクオスsense(センス)」に統一した。格安スマホ向けにも提供し、6機種で計80万台だった16年度の販売実績を超える100万台の販売を同シリーズだけで見込む。年末に発売したSIMフリー向けの反響は大きく発売直後に品薄になった。

 消費者に受け入れられたのはブランド統一だけが理由ではないようだ。シャープはブランド刷新に伴い、ガラケー時代から続けていた独自開発のアプリを思い切ってやめた。「リピーターがいる」という社内の反発はあったが、電話帳などをやめ半減。ユーザーに語り掛ける機能「エモパー」などユニークなものだけを残した。

 代わりに強化したのは、「すでに市場にあるアプリがきちんと動く設計にした」(小林氏)点だ。これまで独自アプリが邪魔をしていたアンドロイドOSの更新が可能になり使い勝手が向上。「シャープの強みはデバイスを持っていること」と小林氏が語るように、液晶パネルは言わずもがな、カメラモジュールなどの部品を内製化している「垂直統合」の強みを生かし、よりハードウエアへ力を入れた。

シャープは有機ELパネルを開発中
シャープは有機ELパネルを開発中

今年は有機ELモデル?

 実際、アクオスRコンパクトには、シャープが開発した、形を自在に変えられる液晶パネル「フリーフォームディスプレイ」を採用。3辺の額縁を細くし、カメラ部分をくり抜いた先進的なデザインに仕上げた。

 小林氏は「スマホの売れ行きが好調で、先端的なデバイスを採用する機運は以前より高まっている」と話す。シャープは有機ELパネルを開発中だ。同社は明言しないが2018年の新モデルで採用する可能性がある。

 ただ、有機ELは米アップルが昨年11月発売の「iPhoneX」で鳴り物入りで採用したものの、売れ行きはいまひとつ。価格が安い液晶パネルの再評価もささやかれる中、復活したシャープのスマホはどんな戦略を描くのか。まずは春以降に発表される新製品に注目が集まっている。

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