世界で初めて車載太陽光パネルを採用

2つのバブル(泡)を抱えたような曲線が特徴の「ダブルバブルウインドゥ」
2つのバブル(泡)を抱えたような曲線が特徴の「ダブルバブルウインドゥ」

 フタコブラクダのように2つの膨らみがあり、中央にくぼんだラインを備えたバックドア。何の変哲もないデザインのようだが、ここにはトヨタが培ってきた技術が詰め込まれている。バックドアのガラスを支えるフレームはCFRP(炭素繊維強化樹脂)製。レクサスブランドの高級車種「レクサスLFA」で採用した軽量化技術で、トヨタブランドとしては初めて搭載した。中央のくぼみは走行時の風の通り道となるため空気抵抗を低減でき、燃費向上につなげられる。

 このCFRP部品は、LFAの生産を終えた元町工場「LFA工房」で作っている。CFRP部品の製造工程は一般に、炭素繊維を含有した樹脂の材料を型に押し当て、加熱して固めるというものだ。その工程は量産というより手作りに近い。「現時点では多くの人が寄ってたかって作っている状況だが、ノウハウを蓄積し、作業の効率化を進めていけば量産ラインにできると考えている」(トヨタの担当者)という。

 もう一つ、新型プリウスPHVの搭載技術で印象的なのが、「S」と「Sナビパッケージ」のみのオプションとして採用した太陽光パネルのルーフだ。ルーフと同じくらいの大きさのパナソニック製パネルをルーフ上に載せ、旭硝子製の透明な強化樹脂で覆った。透明であるため、太陽光パネルに刻まれた幾何学的な電子回路を外から見ることができる。

パネルはパナソニック製。GFRP(ガラス強化樹脂)で覆っており、パネルの電子回路が見える
パネルはパナソニック製。GFRP(ガラス強化樹脂)で覆っており、パネルの電子回路が見える

 「量産車に太陽光パネルを積んだのは世界初」(内山田会長)といい、これも新型プリウスPHVを特徴づける。ちなみに、この仕組みを搭載すると車体の重さが9㎏増えるが、前述したCFRP部品の採用などで軽量化を図っている。CFRP部品は通常の部品に比べて「重さを4割削減した」(同)。

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