飯塚氏は以上、実行しやすい順に並べたうえで、4番目の産油国そろい踏みでの減産を最も実現のハードルが高いとしている。「今年1月、中東の二大産油国であるサウジアラビアとイランが国交を断絶。中東情勢の緊張が高まっており、協調は難しい」としている。

 また、現在の金融市場の状況と今後について、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジストにも見通しを聞いた。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジスト
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジスト

 芳賀沼氏はまず、金融市場で続くリスク回避の動きについて、「政策に対する信認が薄れていることを示す」と指摘する。日銀が2月16日から導入するマイナス金利も、「十分に準備できていない中での導入となりそうだ」とみる。

 背景にあるのは、日銀やFRB、ECBなど、従来は市場から独立した存在であったはずの中央銀行が、国債などを購入する金融緩和策によって市場の主要なプレイヤーとなり、位置づけが変わってしまったことだ。「独立した存在という権威が失われつつあるため、投資家に足元を見られるようになった」と話す。

配当利回りに注目

 一方で「弱気に傾きすぎるのは禁物」とも指摘する。金融緩和によりマイナス近辺で推移する日本国債の利回りに比べて、株式の配当利回りは2%を超える。

 業績の先行きへの警戒感から配当予想を引き下げる企業が今後増える可能性はあるが、それでもゼロ近辺の国債に比べると、はるかに高い利回りを獲得できるとみる。15日の日経平均が大幅に上昇したのも、3月期末で権利が得られる配当を見込んだ買いが一部に入ったためと見られる。

 今後の焦点は、国内の企業業績の動向だ。米国や中国景気の先行き不安、リスク回避の円高が進み、2016年度の国内企業は、今年度に比べ減益となる可能性がある。

 だが芳賀沼氏は「減益率が1ケタにとどまったり、ほぼ横ばいでとどまったりするという『思ったほど悪くはない』という見通しが出てくれば、安心感が広がり、日本株を買い直す動きが出やすい」とみている。

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