この展開は、民主・共和両党の主流派にとって悪夢以外の何物でもない。

全国レベルで高い人気を誇るトランプ氏だが本選で勝ち抜ける候補なのかは疑問も

 全国レベルで高い人気を誇るトランプ氏だが、政策的な議論が求められる本選を勝ち抜ける候補なのか疑問視する声は強い。また共和党から立候補しているとはいうものの、トランプ氏は必ずしも保守とは言えず、指導部にすれば従来の保守層の主張を無視しかねない恐れもある。

 そのため、一刻も早く穏健派を糾合できる候補に一本化する必要がある。だが、アイオワ州で今後伸びる可能性を示したマルコ・ルビオ上院議員は、ニューハンプシャー予備選前の討論会で自滅した。「人間ジュークボックス」と酷評されたように、ライバル候補の質問に対して同じことを繰り返し述べるという失策を犯したのだ。代わりにケーシック氏が浮上したが、トランプ以下は誰にでも可能性のある団子状態で一本化には至っていない。トランプ氏の快走は保守穏健派の票が割れていることも一因だ。

「信頼できる」と答えた人はわずか5%

 民主党の方はといえば、いまだクリントン氏が優勢だが、彼女自身に向けられる信頼が揺らぎつつある。

 ニューハンプシャー州の出口調査によれば、「正直で信頼できる候補者はどちらか」という質問に対して、サンダース氏と回答した人は91%、クリントン氏と答えた人は5%に過ぎない。同様に、「人に優しい政治かどうか」という項目ではサンダース氏の82%に対してクリントン氏は17%である。

 「本選で勝てるかどうか」という質問ではクリントン氏は79%を獲得しており、本選で勝てる候補だという評価を得ている。ただ、国務長官時代の私用メール問題が尾を引いている上に、大口の献金企業の振り付けや、その時々の情勢で言を左右していると見られており、既得権の代弁者という印象が強い。

 南部に行けばまた変わるだろうが、若者だけではなく、幅広い年代の支持を得たサンダース氏に対して、クリントン氏がサンダース氏を上回ったのは65歳以上の高齢者層だけという事実が現状を物語る。

 予想外の展開に頭を抱えているのは株式市場も同じだ。