ファミマの社長、経営のプロに任せるのはいい

ファミリーマートとユニーGHDの統合後のトップ人事では、ファミリーマートの新社長に経営支援会社リヴァンプの澤田貴司社長兼CEO(最高経営責任者)が就きます。澤田氏も伊藤忠出身ですが、面識はありますか。

岡藤:澤田さんが伊藤忠を辞めたのは僕が東京に来る前で、それほど親しくないわな。澤田さんは(ファミリーマート社長の)中山(勇)さんと同期でな。中山さんと(ファミリーマート会長の)上田(準二)さんの方から昨年の秋にそういう話があって、我々としては人事は任すと。ただ、何でもかんでも伊藤忠でやるのではなく、外部から採っておくのは大事ではないかとね。

左から、ファミリーマート次期社長の澤田貴司・リヴァンプ社長、ファミリーマートの中山勇社長、上田準二会長、ユニーグループ・ホールディングスの佐古則男社長、サークルKサンクスの竹内修一社長

 上田さんは伊藤忠出身というけど、16年間もファミリーマートにいるんだから。しかも、コンビニがぐーっと大きくなるときに一緒にいたからよく知っているわいな。中山さんは、コンビニが大きくなってから行ってまだ3年。しかもこれからは、持ち株会社で経営の立案とか、そういうのもやらないといけない。ガバナンスさえしっかりすれば、経営のプロに任せてもいいのと違うか。

 だから、そういう話が出たときは、それはいいんじゃないということになった。ただ、澤田さんも顔が広く、いろいろなところの社外役員をやっていたりするから、調整に時間がかかったのだろう。

中国は「空気」読んで慎重に攻める

もう一つの経営課題であるCITICとの提携については、具体的な案件がなかなか動き出していません。

岡藤:CITICに関しては、しっかり持ち分法利益の取り込みができているので、ええんちゃうの。そもそも(今回のように)お金を出せば確実に取り込み利益を取れるような案件は、なかなかないんだよな。長期的に企業価値を上げれば含み益も持てる。CITICへの出資は誰もができる案件ではないし、我々だってチャロン・ポカパン(CP、タイ大手財閥)と折半出資するSPC(特定目的会社)を通じて10%の株式を取得する交渉は、どれだけ大変やったか。

 CITICへの出資は、伊藤忠にとってエポックメーキングなプロジェクトで、これからいろいろな可能性が出てくる。ほかの商社は今どきになって慌てて減損しているけど、我々は早く減損して、しかもここに投資したおかげでいろいろと新しい情報が入ってきて、それを今、仕込んでいるわけですな。他商社は慌てて今から非資源をやらないといかんと言っているけど、我々もう何年も前からそれをやっているわけだよ。

 (具体的な案件がなかなか動き出さないと言うが)今は、商社全体が資源価格の低迷で沈滞化しているやろ。そんな中で慌ててやると、いやらしいなと。分かる?空気読まなあかんわな、ある程度は。

岡藤社長でも空気を読みますか。

岡藤:それはやっぱりな。いつも攻めるんじゃなくて、強烈な逆風が吹いているときには無理したらダメだと。利益だってもっと出そうと思ったら出るけれども、予算でいいと。周りが業績をぼんぼん下げているからな。