店舗数は1400から1000に減らす

会長に就任する辺見氏は、アディダス副社長や、東ハト社長などを経験したことのあるキャリアの持ち主。

支援のスキームは?

山本:投資家からのファンド資金と、インテグラルの自己資金の両方を投資することで、イトキンを資金面でサポートします。イトキンが実施する第三者割当増資を約45億円で引き受けるのと、創業家の辻村氏のご家族を中心とする既存株主からの株式譲渡を受けます。イトキンの株式の98%をインテグラルが保有することになります。買収総額は負債を入れて165億円になります。インテグラル側からは、会長として辺見をはじめ複数名が役員に就くことになります。

 これまでイトキンでは赤字ブランドの廃止や店舗数の縮小など、構造改革を(今度社長に就任する)前田和久副社長を中心に進めていました。我々は、改革はかなりの段階まで進んでいると見ています。45億円の資金を投入することで、改革のスピードは加速し、さらに深いところまで達成できるのではないと思っています。1年あれば改革は終わらせられるでしょう。

構造改革は具体的にどのようなことをするのですか。

前田:まずは不採算ブランドの整理です。「シンシアローリー」「ヒアーズ」「グレイセラ」といった不採算ブランドをやめるなどして、現在28あるブランドを21まで整理します。また、赤字店舗を閉鎖して、今、約1400ある店舗を1000くらいまで減らします。主に地方百貨店と、アウトレット店を中心に閉鎖します。現在、4000人強の社員がいますが、店舗閉鎖や経費削減などに伴う余剰人員の削減も実施します。もうすでに支援を受ける前から進めてきたことですので、45億円の大半は成長に向けた投資へと振り分けることができます。

 今後主力になりそうなブランドについてお話ししますと、SCを中心に展開しているブランド「アーベーベー」は、売上高が約100億円で利益も出ている。イトキンの稼ぎ頭です。こちらのマーケティングや商品内容をブラッシュアップしていきたいですね。古くなった店舗も改装していきたいと思います。

 一昨年からブランドに加わった「タラジャーモン」は本国パリでは店舗も増えてきている人気ブランドで、大きく育てられるものです。今までは資金がなくて、ブランドを表現できるような広告の展開や店舗の開設ができなかったのですが、今後はそれもできるようになります。

 あとは百貨店を中心に出店している「シビラ」。個性的なテイストのブランドで、固定客も付いています。現在、売上高45億円程度ですが、これを伸ばしていきたいですね。