「2社のうちどちらにするか、残り1カ月で最終的な判断をします」
2月4日、都内で開かれたシャープの2015年4~12月期の決算発表会。同社の髙橋興三社長は、経営再建の支援先を台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と産業革新機構の2社に絞って協議を進めていることを明らかにした。

この日の会見で髙橋社長は「ホンハイとの交渉に、人材や情報などのリソースをかけている」と述べたが、「優先的に交渉しているわけではない」という点も強調した。革新機構とホンハイは共に「非常に積極的な提案をしてくれ、ありがたく思っている。この1カ月で、精緻に真摯に、そして公平に検討していく」(髙橋社長)。
また、両社ともに、ディスプレイ事業以外の家電やエネルギーシステムなども評価しているとし、「一体性を持ってシャープを発展させてくれる案を受け入れたい」と髙橋社長は語った。
(ホンハイとの提携交渉についてはこちら)
約1年を費やしたシャープの再建計画の策定
髙橋社長の言葉を信じれば、その決着まで、残り1カ月となった。
決算会見には、会場を埋めつくさんばかりの報道陣とカメラマンが集まった。髙橋社長が部屋に入ると一斉にフラッシュがたかれる。この1年、シャープの決算会見ではすっかりおなじみとなった光景だ。
しかし、4日の会見の髙橋社長には、これまでになかった変化が見られた。
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