GMはEVとFCVのどちらに本腰?

 記者会見で神子柴社長は「『需要のあるところで生産する』という考え方に基づいて、約40年前から米国内での生産を行っている」と前置きした上で、次のように“アピール”した。

 「こうした取り組みによって、米国内で販売するクルマの大多数が米国生産されている。そして今回も新たな燃料電池システムを米国内で生産したいと考えた」

 FCVはホンダやトヨタ自動車が次世代環境車の主流として位置付け積極的に開発を推進してきたが、欧米勢のEV(電気自動車)シフトの波に飲まれようとしているとの指摘もある。

 GMも、EV投入を積極的に進めている1社だ。2016年には航続距離383kmの小型車「ボルトEV」を発売。子会社の独オペルは同年9月のパリモーターショーでボルトをベースにした小型車「アンペラ」を公開した。航続距離は500km以上で、2017年春にも発売する予定だ。EVの弱点だった航続距離の問題は既に解消されつつある。

GM傘下の独オペルはパリモーターショーでEV「アンペラ」を発表した
GM傘下の独オペルはパリモーターショーでEV「アンペラ」を発表した

 30日の記者会見で壇上に立ったGMのマーク・ロイス上級副社長は「懐疑的な意見もいまだにあるが、この発表を機に燃料電池(時代)の到来を告げるのは間違いない」と語った。

 GMがEVとFCVのどちらを次世代環境車の主役にするかを決めきれずにいるようにも見える。世界販売「1000万台クラブ」のトヨタと似た課題を抱えていると言えるだろう。

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