ジャパンディスプレイ(JDI)は1月25日、曲げることができる液晶パネルを開発したと発表した。基板に従来使用していたガラスではなくプラスチックを採用することで、これまで液晶パネルでは難しいとされてきた曲面形状の加工を可能にした。フレキシブル性や薄さを武器に台頭している有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルの対抗商材として、顧客の早期開拓を進める。

 同日都内で技術説明会を開催したJDIは、開発中の最先端ディスプレー各種を報道陣に公開した。中でも最も高い注目を集めていたのは、曲げることができる液晶パネル「FULL ACTIVE FLEX」だ。

JDIが公開したフレキシブル性を持つ液晶パネル「FULL ACTIVE FLEX」。手前がフレキシブル液晶を採用したスマホの試作品。奥は説明員が実際にパネルを曲げている様子

 「有機ELだけではなく、液晶でもフィルム基板を使ったフレキシブルなディスプレーが可能なことを実証した」(JDIの瀧本昭雄CTO=最高技術責任者)。公開したパネルは5.5型のフルHDで、紙のようにペラペラと曲げることができる。高耐熱かつ高透過のフィルム基板の開発や、曲げても安定して表示できる液晶配向の技術を確立したことで実現した。

 展示コーナーでは、韓国サムスン電子のスマホ「ギャラクシー7」シリーズの形によく似た、両端が曲面形状になったスマホの試作品が置かれていた。有機ELを採用しているギャラクシーシリーズとあえて似たような形状にすることで、液晶でも有機ELと同様の曲面加工が実現できることを強調した。

 どの程度曲げることが可能なのかは、まだ開発段階なので断言できないという。ただ、展示されていた試作品の曲率半径は5mmで、JDIの有賀修二社長は、「バックライトがある分、有機ELに比べると弱いところもあるかもしれないが、現在世の中に流通しているエッジを曲げるものなら、何の問題もなくこの液晶パネルで応用できる」と話す。

 量産開始のめどは2018年。スマホに限らずノートパソコンや車載製品への展開も検討しているという。