既にヤマトでは、荷物の情報をデジタル化し、最も効率的な配送ルートを作成する実証実験を進めている。セールスドライバーはこれまでのように経験に頼らずとも、タブレット端末に表示されるルート通りに荷物を運べば、効率的に配送作業を終えられる。配送データが蓄積されれば、日中不在がちの家には夕方以降に荷物を届けるようにするなど、利用者一人ひとりの都合に合わせたきめ細やかな配送サービスが実現できるようになる。

 デジタル化がヤマトの宅急便サービスを大きく変える。その背中を押すのがLINEの役割だというわけだ。

 ネット通販の拡大に伴い、ヤマトなどの宅配各社は日々、増える荷物と格闘している。「お取り寄せ」のようなハレの日消費ばかりでなく、日用品や食料品をネット通販で買うスタイルが定着して久しい。その結果、宅配各社は消費の波の影響を、以前にも増して大きく受けるようになっている。

 事実、2014年4月の消費増税前には駆け込み特需が起こり、ネット通販各社は売り上げを伸ばした。だがその陰で宅配各社は、増える荷物に対応しきれず、各所で配送遅延が発生したのだ。2017年4月に予定されている消費増税でも、同じような現象が起こりかねない。

 トラック運転手や配送スタッフなどの人手不足に苦慮する中、年々増える荷物をいかにさばくのか。ヤマトはこの解決策を、フルデジタル化に託した。LINEを活用したサービスを通して、いかに荷物情報のデジタル化を進めるか。今回の新サービスは、実は配送オペレーションの効率を高めるカギをも握っている。