クロネコメンバーズの会員数は約1300万人。利用率は開示していないが、これまでは、会員が登録したメールアドレスやヤマトの専用アプリなどを通して、荷物の配送予定を通知するほか、受け取り場所、時間の変更などを受け付けていた。今回、LINEと提携した狙いについて、ヤマト運輸の長尾裕社長は「(ヤマトの)アプリでもプッシュ通知で荷物の情報を届けていた。けれど使用頻度ではLINEの方が身近。最も身近なコミュニケーションツールであるLINEと宅急便を融合させ、より親しみやすい宅急便に進化する」と語った。

宅配便が届く前には利用者のLINEにメッセージが入り(左)、不在時にも連絡が届くようになる(右)

送付先の住所を知らなくても荷物が送れる?

 当面は、利用者に荷物の配達時間を知らせたり、受け取り時間や場所の変更をLINE経由で可能にしたりする。だがゆくゆくは、消費者が「荷物を送るシーンでもLINEを活用していきたい」という。

 例えばこれまで手書きだった送り状についても、LINEを活用して簡単に作成できるようにする。LINE上で作成した送り状を、ヤマトの直営店やコンビニエンスストアの店頭端末、集荷に来たセールスドライバーなどが持つ端末にかざすと、簡単に送り状が印字できる。利用者はわざわざ手書きで送り状をつくる必要がなくなるわけだ。さらに「LINEでつながる相手に対して、住所を聞かなくても荷物を送れる仕組みも整えるつもり」(長尾社長)という。LINE仲間にちょっとしたプレゼントを送りたいと思っても、現段階では住所を聞かなくてはならない。その手間なく、スマートに結婚祝いや出産祝いなどが送れるようになれば、確かに利便性は上がるはずだ。