「だいたい1年間くらいと思っています」

 JDIの有賀修二社長は第2世代の賞味期限を「1年」と見る。「ブラックボックス化したプロセスが結構入っているので、すぐには追い付けないと思う」(同)。

 とはいえ、第1世代の3年に比べるとその期間は圧倒的に短い。政府の資金支援を受けて、最新の設備を導入した液晶パネルの新工場を相次ぎ建設する中国勢のキャッチアップのスピードが速くなっていることを示す。

韓国勢は有機ELにシフト

 それだけではない。納入先の顧客の戦略にも変化が見える。アップルが2017年以降のiPhone新シリーズのディスプレーに有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を採用すると見られているからだ。液晶パネルで競合するLG電子は液晶の次を見据えて、1兆円超を投じて新工場を設立。液晶パネルから有機ELの量産に開発資源を集中させている。

 JDIも「有機ELの開発投資を増やしていく」としているが、社内では「液晶で勝負し続けたい」との思いは強く、「既にピクセルアイズ第3世代の開発も進めている」(JDI)。しかし、顧客の要望の変化、そして中国メーカーの猛追により、鮮度を維持できる期間は「1年」よりも今後さらに短くなるかもしれない。

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