エバンス氏:別の選択肢としては営業部から研究開発部門への異動ですね。
丸富士氏:冗談でしょう。
彼らには適当な知識も技術もありません。
エバンス氏:本気ですよ。
まあ、聞いてください。
ここの製品はハイテクではないですよね?
それに営業部の社員は顧客ニーズをよく知っています。
丸富士氏:営業部の社員で研究開発部門を拡大すべきだと?
エバンス氏:研究開発部門はたいへんな人手不足です。
丸富士氏:すべて縮小したいのかと思っていました。
エバンス氏:費用対効果上、縮小がいつも良いとは限りません。
研究費をケチるのも慎重にすべきです。
研究費は10%増やすべきです。
同時に営業を減らすべきです。
丸富士氏:あなたの提案にはほんとうに驚かされます。
しかし一理ありますね。
考えさせてください。
【詳しく会話の表現を見ていこう!】
今回の会話でも、エバンスさんのアイデアに驚いた様子の丸富士課長に対して、エバンスさんは詳しい説明をしていました。何か意見を述べたあとは、その理由を伝えるよう心掛けるといいでしょう。エバンスさんもなぜそう思ったのかという理由を伝えています。では、どんな風にその理由を伝えているのか確認していきましょう。
使える表現(1) You can't be serious! (冗談でしょう!)
「serious」は「真面目な」という意味ですが、「You can’t be ~」をつけて「あなたが真剣なはずはない!=冗談でしょう!」といった意味で使われます。営業担当者をR&D(研究開発部門)に異動させるというエバンスさんの案に対して、前回以上の驚きをこのフレーズで表現しています。
他にも「Are you serious? 」「You must be joking.」「You are kidding, aren’t you?」といった表現で驚きを表すことが出来ます。ただ、これらの表現は通常会議等で頻繁に使われるものではありません。確かに日本語でも会議で「冗談でしょ?」なんて確かにあまり言わないですよね。あまりにも驚いたとき、また反対したいときに使う表現です。丸富士課長、エバンスさんの奇抜なアイデアに我慢できなかったようですね(笑)。
使える表現(2) They don't have the proper knowledge or skills for that. (彼らには適当な知識も技術もありません。)
「proper」で「きちんとした」「ちゃんとした」「ふさわしい」といった意味です。営業担当を研究開発部門に異動させるという提案に対して、丸富士さんは「営業担当は『the proper knowledge or skills for that』がない」と言っています。Knowledgeは「知っている」という意味の動詞「know」が名詞になったもので「知識」という意味です。最後の「for that」は直訳すると「そのための」となりますが、今回は「研究開発部門に異動するための」といった意味です。
「Proper」を使って以下のような文も作れます。
We need proper training for new employees.( 新入社員にはきちんとした研修が必要です。)
Please follow the proper procedures for submitting your application. (申込書をご提出いただく際は、所定の手順に沿っていただくようお願いいたします。)
You should get the proper tools to fix the desk. (机を修理するのにはちゃんとした道具を用意した方がいいですよ。)
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