米Happiest Babyの「snoo」という「スマートゆりかご」はもっと進んでいる(写真3)。モダンなデザインもさることながら、その機能には驚いた。
まず、赤ちゃんを文字通り“優しく”揺らす。揺らし方も数種類から選べるようになっている。そして、赤ちゃんが泣くと、それに合わせた音を赤ちゃんに聞かせるというのが面白い。赤ちゃんを眠りに誘う時には雨の音、赤ちゃんが泣き止まない時は、子宮内で生まれる前に聞いていた音などが鳴るという仕組みだ。赤ちゃんはこうした音に包まれることで安心し、落ち着いて静かになるというシナリオである。
このsnooには、赤ちゃんがうつ伏せになるのを防ぐ「おくるみ」がついている(写真4)。おくるみはゆりかごに固定されるようで、見た目は動きづらそうに見えるのだが、これが新時代の赤ちゃんのあるべき寝相ということなのだろうか。
こうした製品は、赤ちゃんの安眠と健康を促進しつつ、親の不安を和らげ、同時に手間もストレスも減らしてくれるものだ。なるほどと感心する一方で、「泣いても抱き上げてもらえないことが、赤ちゃんが成長していく際にどんな影響を与えるのだろうか」とも、どうしても思ってしまう。
IoTとは、人と人との間にテクノロジーが介在して、直接のやり取りを省いてくれるものだ。便利だなと感じるものの、ちょっとした不信感や不安が残るのである。
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