既にホワイトハウス退役軍人省連邦調達庁などがGitHubにページを設け、様々な業務システムをOSSとして公開している。例えば、ホワイトハウスであれば請願システムを、退役軍人省は年金給付の受付システムを、連邦調達庁は米政府が保有する様々なデータを公開する「Data.gov」のシステムをOSSとして公開済みだ。

 Linuxなど成功しているOSSは、さまざまな技術的背景を持つソフト開発者が参加することで、ソフトの機能や品質を高めてきた。同じことを政府が利用する業務ソフトでも実現しようというわけだ。

 ホワイトハウスが8月に発表したFederal Source Code Policyの文面自体も、GitHub上で管理されている。政府の方針に対して一般からのコメントを受け付ける「パブリックコメント」が、GitHubで運用されているわけだ。

IT業界に再び激震

 米政府のOSS政策は、連邦政府機関によるIT投資の重複を減らし、税金の無駄遣いを縮小するという点では、米国民にとって朗報となるだろう。その一方でITベンダーにとっては大きな減収要因になる。政府機関が利用する業務ソフトの開発は、ITベンダーにとってドル箱中のドル箱と言えるビジネスになっているからだ。

 オバマ政権は2010年に、連邦政府機関が業務システムを開発する際に、クラウドコンピューティングの利用を第一に検討するよう求める「クラウドファースト政策」を発表し、行政だけでなく民間におけるクラウド利用に弾みを付けた。今回の「OSSファースト」とも言える政策が、同じインパクトを再びIT業界に与える可能性は大いにありそうだ。