Micro Focusがソフト大手の仲間入り

 HPEのソフト事業を統合する結果、Micro Focusは大手ソフト会社の仲間入りを果たす。

 Micro Focusの2016年4月期の売上高は12億4500万ドルだった。HPEのソフト事業統合後は、売上高が45億ドルに達する見込みだ。

 オープンシステム向け「COBOL」製品で知られるMicro Focusだが、実は近年、業容を拡大していた。同社は2014年11月にAttachmate Groupと合併し、Attachmate傘下にあったLinuxディストリビューターの独SUSEや運用管理ツールの米NetIQ、アイデンティティ管理製品の米Novellなどを子会社化している。

 これにHPEのソフト事業が加わるため、今後Micro Focusはシステム管理ソフトの分野で充実した品揃えを有することになる。

 一方でHPEの企業規模は、急激に縮小する。Hewlett-Packardは2015年11月1日に、サーバー部門のHPEと、パソコン&プリンター部門のHPとに分社化した。さらにHPEは2016年5月、エンタープライズサービス部門を分離し、米国のITサービス大手であるComputer Science Corporation(CSC)と統合すると発表している。エンタープライズサービス部門の前身は2008年に139億ドルで買収したElectronic Data Systems(EDS)だった。

 サービス事業とソフト事業の分離によって、HPEの売上高は280億ドル程度になる見通し。分社化前、2015年10月期のHewlett-Packardの売上高は1033億ドル5500万ドルだったので、3分の1以下だ。

McAfeeは元に戻る

写真2●米Intel本社

 2016年9月7日(米国時間)には、Intelが「Intel Security」を米McAfeeとして分社化すると発表した(写真2)。投資会社の米TPGにMcAfee株式の51%を売却し、Intelは31億ドルの現金を得る。Intelは旧McAfeeを2011年に77億ドルで買収し、2014年に部門名をIntel Securityに変更していた。5年で完全に元の体制に戻る。

 同じ9月7日(同)にEMCの買収を完了させた米Dell Technologiesも、その直後の2016年9月12日(同)に、旧EMCのエンタープライズコンテンツ部門「Documentum」を、ドキュメント管理ソフトを手がける米OpenTextに16億ドルで売却すると発表した。Dellは2016年6月にも、旧Dellのソフト事業を投資会社に売却すると発表している。このときは、旧Dellが買収した運用管理のQuest SoftwareやネットワークセキュリティのSonicWALLの事業を売却した。

 ハードメーカーによるソフト会社の大型買収は、1990年代後半から米IBMがLotusやTivoli Systems、Rational Softwareを買収したことに端を発し、Hewlett-PackardやDellなどが、IBMに追従した。

 1995年のIBMによるLotus買収から21年。PCやPCサーバー事業を売却して退路を断ったIBMを除くと、ハードメーカーはソフト事業から手を引き、ハードへ回帰することになる。