中古住宅の値ごろ感を計測した「Housing Affordability Index」で見ると、サンフランシスコ地域は105.7%(2012年)、81.0%(2013年)、74.5%(2014年)、72.6%(2015年速報値)と年々数字が落ちている。Housing Affordability Indexとは、その地域の住宅ローンに必要な最低所得水準や住宅価格と、実際の所得水準を比較したもので、数字が高いほど住宅価格が適正(Affordable)であることを示す。その数字が落ちているということは、サンフランシスコ地域が年々住みにくくなっていることを意味する。

家賃はもはやニューヨーク以上

 賃貸住宅も高い。「Zumper(ズンパー)」という、全米の賃貸物件を調査するサイトによると、1ベッドルームの賃貸料が全米で最も高いのはサンフランシスコで、中央値は3440ドル(2016年9月)。1ベッドルームは、日本のワンルームよりは余裕があって、リビングルームとキッチンに寝室が一つついたアパートだが、それでも高い。

 2位のニューヨークは3130ドル。物理的な都市の成り立ちとしてサンフランシスコはかなりちっぽけで、とうていニューヨークに及ばない。それでもニューヨークを追い抜いてしまうとは、都市のかたちとして目には見えないものの、テクノロジー産業の影響と魅力が大きいということだ。分かってはいたが、数字として見せられるとやはり驚く。

 住宅バブルは、年々住宅価格が20~30%上昇したり、投機的な住宅購入が行われたりすることがその兆候とされるそうだが、いずれも既にサンフランシスコで起こっていることだ。ニューヨーク、マイアミと並んで、サンフランシスコは3大バブル危険地域らしい。ここ数カ月で住宅市場も若干の冷却化が見られ、値を押し上げてきた海外からの投資熱も収まっているとされている。それでもあまりの加熱さが、少々不安な日々だ。