17年4~6月期決算のもう1つのサプライズは、米Facebookの純利益がGoogleの親会社である米Alphabetを上回ったことだ。欧州委員会が6月にGoogleに対して24億2000万ユーロという巨額の制裁金を科したことからAlphabetに27億ドルの特別損失が発生した「特殊事情」はあるものの、Facebookの好調ぶりが際立つ。

 Facebookの売上高は93億2100万ドル(前年同期比44.8%増)で、四半期の売上高が日本円で1兆円を超えた。純利益は38億9400万ドルで同70.6%の大幅な増益となった。一方のAlphabetは売上高が260億100万ドル(同21.0%増)、純利益は35億2400万ドル(同27.7%減)だった。

 米国の調査会社であるeMarketerの推計によれば、2017年の米国デジタル広告市場におけるGoogleのシェアは40.7%、Facebookのシェアは19.7%に達する。同市場はGoogleとFacebookの寡占状態にあると言ってよい。Googleが欧州委員会からインターネット検索を巡って巨額の制裁金を課されたことが示すように、GoogleとFacebookの両社にとっては独占禁止法が今後の悩みの種になる可能性がある。

クラウド事業は依然として好調

 エンタープライズIT市場に目を転じると、依然としてクラウドの好調さが目立つ(表3)。米Amazon.comのクラウド事業部門、Amazon Web Services(AWS)の売上高は41億ドルで、前年同期比42.1%増加した。AWSの営業利益は9億1600万ドル(同27.6%増)。Amazonの本業である電子商取引事業は規模の拡大を進めた結果として営業赤字に陥っており、AWSの利益がAmazonを全社を支えている。

表3●各社の2017年4~6月期のクラウド事業の動向
企業名事業名売上高成長率
Amazon.comAmazon Web Services41億ドル42%
IBMCloud39億ドル17%
MicrosoftAzure97%
MicrosoftOffice 365 Commercial43%
MicrosoftDynamics 36574%

 Microsoftの業績も好調だ。売上高は233億1700万ドルと同13.1%の増加だが、純利益は65億1300万ドルで同108.6%増と2倍以上に増えた。Microsoftの好調さを支えているのはやはりクラウドだ。同社はクラウドサービスの売上高を公表していないが、売上高の伸び率は「Microsoft Azure」が前年同期比97%増、法人向けの「Office 365」は同43%増、「Dynamics 365」は同74%増だったとしている。