写真6●2016年下半期に発売する「Google Home」
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 年次開発者会議であるGoogle I/O 2016における同社のメッセージは、AI一色だった。実はGoogleが今回発表した製品やサービスは競合他社の「後追い」ばかりだったのだが、競合他社よりも優れたAIを実装することで、同社の製品が優位に立てるという主張ばかりだったのである。

 例えば音声アシスタント機能を備えるスピーカーの「Google Home」(写真6)は、「Amazon Echo」の後追い、メッセンジャーアプリの「Allo」やビデオチャットアプリの「Duo」は、米Facebookの「Facebookメッセンジャー」や「WhatsApp」、日本で言えば「LINE」の後追い、スマホと組み合わせて利用するVR(Virtual Reality)端末の「Daydream」(写真7)はFacebookの「Oculus VR」の後追いといったところになる。

写真7●VR(Virtual Reality)端末の「Daydream」
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写真8●メッセージングアプリのAllo
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 しかしGoogleのPichai CEOは、あからさまな後追いサービスを発表しながらも、「AIによって既存の領域に、全く新しい能力をもたらすことができる」と自信を見せる。例えばメッセンジャーアプリのAllo(写真8)であれば、友人から送られてきたメッセージへの返事をAIがユーザーに代わって考えてくれる。

 基調講演では、相手が写真を送ってきたら、画像認識機能によって被写体を犬だと特定し「Cute Dog!」「Aww!」「Nice bernese mountain dog」といった返事の候補をAIが提案するというデモを披露した。

 Google I/Oで印象的だったのは、同社が持つAIに対する自信だ。自信の根拠には、専用ソフトだけでなく専用プロセッサの存在もあった。製品やサービスのアイデアで先行するFacebookやAmazonと、技術力で逆転を狙おうとするGoogleの激しい戦いが始まりそうだ。