SelfScoreが重視するのは、外国人留学生の「安定性」と「将来性」だ。例えば安定性に関しては、「最初の支払いが正常に実行されれば、すぐに利用上限を引き上げる」(Kapadia氏)。将来性はさまざまな視点で審査する。例えば進学先が理工系学部や経済系学部であれば、卒業後に有力企業に進む確率が高いと判断する。

インターンに行ったら利用上限を引き上げ

 「『インターンに行った』といった『イベント』も、審査の重要なポイント。そうしたイベントが発生すれば、随時利用上限を引き上げる」(Kapadia氏)。従来の金融機関が使用していない情報を活用して、外国人留学生の信用度を測っているのが同社のポイントだ。

写真3●何度も予測モデルを作り直したと語るKapadia氏
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 SelfScoreはこうした信用度の予測モデルを自社で開発。「予測モデルは3カ月間で125回作り直し、精度の高い予測ができるようモデルを磨いてきた」(Kapadia氏)と語る。予測に使用するデータの種類はそう多くなく、合計で16種類。「線形回帰やロジスティック回帰、サポート・ベクター・マシン(SVM)、ランダムフォレストなど、さまざまな統計手法を試行錯誤して、少ないデータでも高精度に予測ができるようにした」(同)という。

 同社は当初、既存の金融機関に対して予測モデルを提供するビジネスモデルも検討した。しかし「既存の金融機関はMicrosoftが『Windows 10』をリリースしても『Windows XP』を使い続けようとするような保守的な体質。彼らのビジネスを変えるのは困難と考え、自社でクレジットカードを手がけることにした」(Kapadia氏)と語る。

 Kapadia氏は「将来はグローバル展開もにらんでいる」と語る。FICOスコアが米国だけに閉じているように、それ以外の国でも信用情報は各国で閉じているためだ。「人の移動は国境を越えているのに、信用情報の仕組みは国境を越えられていない。ここに大きなビジネスチャンスがある」。Kapadia氏はそう意気込む。