ロボット関係者の意外な展開ということで言えば、もう一人挙げられる。今注目のAR(オーグメンテッド・リアリティー)開発会社マジック・リープ(Magic Leap)の創業者兼CEOのロニー・アボヴィッツ(Rony Abovitz)氏である。

 アボヴィッツ氏は、ロボット・アームを利用して膝のインプラント手術を行う技術を開発するマコ・サージカル(MAKO Surgical)という医療ロボット会社を、2004年に共同創設している。ロボット・アームと画像ガイダンスによって、人間の医師の手では難しい個所にもリーチできるという技術を持つ会社で、別の企業に既に買収されている。

 アボヴィッツ氏は、感触フィードバックを持つロボット技術の開発会社も共同創業しており、ロボット技術のかなり先端的な部分に関わってきた人物である。その彼が、ARのような領域に進んだのは興味深いことだ。画像技術や空間のマッピングといった点で共通する側面があった可能性がある。いずれにしても、現在の技術のその先にある可能性を見通せる才能を持ち合わせているのだろう。

 ロボットという言葉にとらわれていると発想が限られるかもしれないが、そこにある技術はまだまだ大きな可能性と応用領域があるということが、こうしたロボット開発者の転身から感じられるのだ。