日常生活で欠かせない「歩く」という行為。この歩き方1つで、周囲からの印象はもちろん、腰痛や座骨神経痛といった健康状態も大きく変化する。ウオーキング講師の石川絵里さん指導のもと、3人の男性がウオーキングレッスンにチャレンジ。たった1回のレッスンで、歩き方が見違えるように変化した。印象が大きく変化する歩き方の3つのポイントと、今日からできる自宅でのトレーニング法を伝授する。

 テレワークが増えて、歩く機会が少なくなったと感じているビジネスパーソンは多いのではないだろうか。

 WALK&WALK(横浜市中区)のウオーキング講師、石川絵里さんは「通勤はエクササイズ」だと話す。

 「テレワークで通勤が減少し、座っている時間が長くなりました。その結果、運動不足になるだけでなく、腰痛や座骨神経痛に悩む人が増えています」

 ウオーキングレッスンの受講生は、姿勢の悪さを気にする女性が圧倒的に多い。しかし、新型コロナウイルス禍以降、男性の受講生が増えているという。最近では、人前に出る機会の多い営業職や管理職を務める年配の男性だけでなく、20代の受講生も多くなっている。

 「テレワークが多くなりビデオ会議が増えると、画面越しにずっと自分の顔が映りますよね。そこで、『自分の姿勢の悪さにがくぜんとした』、『猫背が気になる』、といった理由で受講者が増えています」

ウオーキング講師の石川絵里さん。小学生の頃からクラシックバレエを習っていて、姿勢はいつも褒められていた。自分の強みを生かせる仕事を探していたところ、20代でウオーキング講師の仕事に出合った。現在は、個人向けのレッスンのほか、専門学校や法人向けにも歩き方レッスンを提供。日本ウォーキングインストラクター協会の理事も務める(写真=稲垣純也)
ウオーキング講師の石川絵里さん。小学生の頃からクラシックバレエを習っていて、姿勢はいつも褒められていた。自分の強みを生かせる仕事を探していたところ、20代でウオーキング講師の仕事に出合った。現在は、個人向けのレッスンのほか、専門学校や法人向けにも歩き方レッスンを提供。日本ウォーキングインストラクター協会の理事も務める(写真=稲垣純也)

 歩き方はスーツの着こなしに影響する。

 「私服に比べて背中の直線と肩の角のラインが目立つスーツは、堂々と美しい姿勢で歩くことで、よりカッコよく見えます。

 テレワークでスーツを着る機会が減ったからこそ、たまに着るときに歩き方を意識できるかどうかで差がつきます」

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