【解説】 ぶつかる、かわすが、仕事の奥義

 太陽上司、大人ですね。「幽体離脱」、きっと彼自身が、たくさん嫌な思いをして身に付けた術なのでしょう。何もかも真面目に受け取るばかりでなく、明らかにこれは自分のためにならない、自分を傷つけるものになると思ったときは、刃物から身を守るように、身をかわす。そして、機械的にうなずいたり、心を入れずに相手を見る体だけを残したりして、心はそこから離れて、遊ばせる。

 思えば、私も若い頃はぶつかってばかりでした。へとへとになるまで傷ついたとき、先輩から、「仕事は、力を抜いてやるものだ」と言われて、はっとしました。力や心を抜くこと。程よい手の抜き方とちゃらんぽらんさ。そういうものを身に付けることで、人は強くなれるのかもしれません。

 「ぶつかる」と同時に、「かわす」のが仕事の奥義です。塩川さんも幽体離脱しましょう。

まとめ

どうにもならない人間関係は「かわす」ことで自分を守る

言葉のプロが500人以上の声を集めて作った あなたの一言で部下が伸びる!見直すべき「声のかけ方」30のシーン
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『人を追いつめる話し方 心をラクにする話し方』
編集:日経xwoman
発行:日経BP
定価:1650円(10%税込)

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【内容】
イソップの寓話「北風と太陽」の教訓を基に、「北風上司」と「太陽上司」を主人公にした物語形式の一冊。

★相手を励まし、前向きにさせる「太陽言葉」
・プレッシャーに押し潰されそうな部下の心を軽くする言葉
・大きなミスをして落ち込んでいる部下を立ち直らせる言葉
・家庭の事情に悩む部下を勇気づける言葉 など

★相手のやる気をなくさせ、恐怖を与える「北風言葉」
・チャレンジしようとする部下の芽を潰す言葉
・部下に、「上司にはしごを外された」と感じさせる言葉
・仕事に私情を挟んで、部下を混乱させる自分勝手な言葉 など

イラスト/大西洋

日経xwoman 2022年9月6日掲載]情報は掲載時点のものです。

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