カラオケボックスの事例
カラオケボックスの発祥は、1985年に岡山市で開業した「イエローBOXカラオケ広場」といわれています。当時、カラオケはスナックのような飲食店でサービスの一環として提供されていたため、「スナックで歌う前に練習したい」「家族でカラオケに行きたい」といった動機で、カラオケボックスを利用する人が多かったようです。いずれにせよ、カラオケボックスの中核価値は「好きな曲を歌える(練習できる)」ということでしょう。
さらに、カラオケボックスのユーザーが増えてくると、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんから小さな子供まで、それぞれの世代が歌える楽曲の数も必要です。こうしてプロダクトの「形態」にもバリエーションが求められるようになりました。
皆さんにも経験があると思いますが、何曲か歌うとノドが渇きます。おなかも空くでしょう。このため、飲食がカラオケボックスの付随機能として要望され始めたのです。
裏を返せば、ここが差別化のポイントにもなります。カラオケの設備や楽曲では難しくとも、飲食という付随機能であれば、まだまだ差別化の余地があるでしょう。
またここ何年かでは、新型コロナウイルスの影響も見逃せません。カラオケボックスと聞くと、歌うことによる飛沫の拡散や「密閉」「密集」「密接」、いわゆる「3密」の場として想起する人もいるでしょう。顧客がカラオケボックスに求めるニーズとして、清潔な空間や換気システム、除菌の徹底度にも重きが置かれているのが昨今の状況です。
Powered by リゾーム?