セールの時期と目的も曖昧に

 前倒しで始まるブラックフライデー・セールが増えた一方で、セール終了時期の繰り下げも目立つ。特に12月の1週目まで延ばすケースが多いようだ。

 実は少し前まで、この時期には「サイバーマンデー」があった。ブラックフライデーの金曜日から土日を挟んだ翌週の月曜日を指す「サイバーマンデー」。この日は文字通り、「オンラインショッピングで盛り上がる月曜日」だったが、コロナ禍でオンラインショッピングもすっかり日常化し、今では特別感がなくなってしまった。

 ブラックフライデーでお目当ての商品を見つけて、価格が安いオンラインショップで購入する人。感謝祭で帰省した人が自宅に戻ってゆっくりオンラインで品定め。今ではルール違反だが、職場にしかパソコンやインターネット環境がない時代には、休暇明けの月曜日に会社のパソコンでお買い物。ブラックフライデーと同様、その由来には諸説あるサイバーマンデーだが、こちらもいずれもありそうな話だとつくづく思う。

 米国では、年間の小売売上高のおよそ2割を占めるといわれるクリスマス商戦。世界景気に大きな影響を与えるこの一大セールは、今年は懐事情に加えて、原油高による多くのモノの値上がり、今の特殊な環境下での人々の感情が、その成否を決めることになりそうだ。

この記事はシリーズ「宗正彰の「愛と経済のキーワード」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。