2022年も残すところ2カ月を切った。忘年会シーズンが近づいているが、ここにきて新型コロナウイルスの感染者数がまた増えており、第8波の入り口ともいわれている。気を抜かずに、感染予防対策を今一度しっかり意識し、安全な忘年会を楽しんでもらいたいものだ。
ド派手な看板にカラフルなちょうちん 新宿にカオスな横丁が誕生
最近、有楽町や新橋、渋谷、新宿などの繁華街で派手なちょうちんがずらりと並び、こうこうとライトアップされている飲食店を見かけることはないだろうか。これが今、ちまたで人気の「横丁」だ。海鮮や寿司、焼き鳥や肉料理、鉄板焼きにいたるまで、さまざまなカテゴリーの店が集まっており、横丁の客は飲食している席からほかの店への注文が頼めるという特徴がある。
横丁によっては韓国料理、タイ料理、中華料理、イタリアンまでそろっているので、苦手なジャンルが多い人でも、「ここに来ればなんとかなる」という気持ちにさせてくれる。複数人で多種多様な料理をシェアできるのも、横丁ならではの醍醐味(だいごみ)であろう。
そんな横丁をさらにエンターテインメント化させ、アジアの多彩なエッセンスを凝縮したようなカオス感が漂う横丁「龍乃都(りゅうのみやこ)飲食街〜新宿東口横丁」が10月24日、新宿にオープンした。店名の「龍乃都」は、店舗コンセプトでもある深海の底にあるといわれる竜宮城のある都のことだそうだ。

場所はJR新宿駅中央東口に併設された「ルミネエスト新宿」を出て、横断歩道を渡った先にあるアディダスショップの斜め前にある。ド派手な看板と、横長に広がる外観に、虹色のカラフルなちょうちんが目を引く。運営元は横丁のパイオニアと呼ばれる「恵比寿横丁」や渋谷宮下パーク内にある「渋谷横丁」、「有楽町産直横丁」など都内を中心に、8施設95店舗を展開する浜倉的商店製作所(東京・中央)だ。

店舗面積は4フロア合計で約900平方メートルあり、席数は1000席もある巨大横丁だ。店舗数は全部で17に上る。また、総工費は約6億円、保証金は約2億2000万円にも及ぶ。
「眠らない街」といわれる新宿らしく、24時間営業の「地上階(1階と中2階)」と、昼の12時から朝8時まで営業する「地階(吹き抜けの地下2階と一部地下1階)」に分かれている。地上階は日本全国にあるご当地グルメの食べ比べができる「日ノ本」をはじめ韓国、イタリアン、中華、タイの計5カ国、5つの専門店で構成されている。
地階の博多めしが食べられる「博多屋台屋」は博多屋台、中華を食べられる「香港屋台 小籠(ショウリュウ)」は香港のネオンと屋台、焼き鳥&鶏料理の「炎上」は吉原、鉄板焼きの「鉄板堂」は京都・伏見稲荷大社、貝料理の「貝道」は宮島の厳島神社、肉づくしの「肉宮」は日光東照宮をそれぞれモチーフにした空間になっており、さらに、ちょい飲み韓国アイリッシュパブ「テスン」、シャンパンと出前飯とカラオケが楽しめる「VIP」など、遊び心のある個性豊かな12店舗がそろっている。
地上階の店舗は「渋谷横丁」や「有楽町産直横丁」などに足を運ぶことの多い横丁好きに親しまれそうな雰囲気だが、特筆すべきは地階だ。この横丁に初めて訪れて地上階で飲食した人の中で地階に興味がある人には帰る際、店員が地階の内覧を勧めているそうだが、大部分の人はユニークな空間に引かれて急きょ飲み直すこともあるらしい。
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