新型コロナウイルスの感染拡大によって未曽有の打撃を受けた日本経済。中でも最も矢面に立ち、時短営業やアルコール提供の禁止など、さまざまな規制を受けて大きなダメージを受けた業界のひとつが外食産業と言えるだろう。10月1日に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置がやっと解除され、感染者も減少傾向にある。

 しかし外食産業に蓄積されたダメージは大きく、復活までの道のりは果てしなく遠い。そんな経営、運営に苦しむ外食産業や飲食店の方たちを応援し、勇気づけるための連載企画「負けない外食」を「日経ビジネスPLUS」にて連載をスタートする(毎週月曜日更新予定)。

 さまざまなお店がコロナ禍でどんな苦労に遭い、どんな感染対策を行ったか。また売り上げを少しでも確保するためにどんな工夫をしたのか、飲食店に関わる全ての方たちへ、アフターコロナで勝つためのヒントになる情報を少しでもお伝えできれば幸いだ。

 第1回は、今年の3月でオープン4年目に突入した「焼鳥つかだ 中目黒」だ。運営は「塚田農場」をはじめ「四十ハ漁場」「芝浦食肉」など国内外209店舗(2021年7月1日現在)を展開するエー・ピーホールディングス。同グループにおける看板居酒屋「塚田農場」。その大人向けの旗艦店として、著名なクリエーティブディレクターの佐藤可士和氏がプロデュースした。

壁面の鶏の絵は、クリエーティブディレクター佐藤可士和氏による手書きの墨絵。コロナ禍では店の前に初めて立て看板が置かれた
壁面の鶏の絵は、クリエーティブディレクター佐藤可士和氏による手書きの墨絵。コロナ禍では店の前に初めて立て看板が置かれた

 コンセプトは、《大人の入口》。1人当たり単価1万円の高級店に行く前に、大衆店のワンランク上(1人当たり単価約4500円)の“プチ高級”を体感してもらおうというお店だ。

店内のオープンキッチンとカウンター席&テーブル席。現在は全体の3割ほどの席数を減らして営業する
店内のオープンキッチンとカウンター席&テーブル席。現在は全体の3割ほどの席数を減らして営業する

「スーパーの隣」が生む好循環

 「焼鳥つかだ 中目黒」はコロナ禍で何を考え、どう動いてきたのか。そして何を学んだのか。佐々木悠亮店長に聞いた。

コロナで店舗の売り上げにどのような変化があったか。

佐々木悠亮店長(以下、佐々木氏):やはりお酒を出せなかったのが辛かった。これで3~4割は売り上げを落とした。売り上げカバーのため、テークアウトやデリバリーも行ったが、最初は苦戦。告知用の立て看板を出し、店頭でそぼろ弁当を販売し、徐々にだがリピーターが増えていった。

続きを読む 2/4 感染対策はコロナが完全に収束するまでずっと継続

この記事はシリーズ「負けない外食」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。