なだらかではあるが、新型コロナウィルス禍がやっと落ち着きつつある。しかしここにきて、原油高や円安、ロシアによるウクライナ侵攻など、飲食業界にまた新たなダメージが重くのしかかってきた。食材や酒類の値上がりに対して、飲食店はどのように対応しているのか。すでにメニューの値上げに踏み切った店が多い中、来客の意見や要望をくみ取ってから慎重に価格改正に取り組む店舗がある。今回は、六本木の鳥料理店「地鶏酒房 万徳(じどりしゅぼう まんとく)」にスポットを当てる。
都営大江戸線六本木駅へつながる、東京ミッドタウンの一角にあるガラス張りの降り口。そこからミッドタウンレジデンス沿いを10メートルほど直進すると、年季の入った大きな白ちょうちんと白いのれんがかかった店にたどり着く。2022年10月でオープン22年目を迎えた「地鶏酒房 万徳」だ。

店内はカウンター席と小上がりの座敷席、半個室に分かれており、プライベートや商談など、用途別に使い分けられる。壁面には日本酒や焼酎の一升瓶がディスプレーのように飾られ、ライトアップされている。


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