頻繁な小テスト、合格するまでとことん学ぶ

 「良い教育」とは、何をもっていえるのか。この問いの答えこそ、学校教育の根幹となる、一番に大事にしていることなのかもしれません。同校にとっての良い教育とは、その子が分かるまでとことん付き合う姿勢にあります。

 各教科において単元ごとにこまめにテストを行い、生徒の学習の定着度を見ています。テストをやって平均が何点で、良かった悪かったという一喜一憂では終わらせません。合格点に満たなければ、取れるようになるまで、何度でもテストを受け続けなくてはいけません。

 これを「厳しい」と思うか、「面倒見が良い」と捉えるかは生徒や家庭によって異なります。例えば、反抗期が強く出る子にとって、理解するまで先生が伴走する学習スタイルは口うるさく感じてしまい、勉強が嫌になってしまう可能性もあります。コツコツと積み上げる学習特性がある子にとっては、取り残されることが避けられ、また小さな合格を積み重ねることで6年後の大学入試において大きな力が発揮されるでしょう。その結果が、同校の合格実績につながっているのかもしれません。

 新型コロナウイルス禍において、同校は受験生保護者の入校を制限しています。入試広報部長の岸本行生氏によると、「在校生保護者に入校をご遠慮いただいている中、受験生保護者に来ていただくのは難しいと思いました」との答えが返ってきました。

 安全第一に考えて、保護者に対する説明会は今後もオンラインのみの開催だそうです。学校見学は小学校6年生児童を対象とした「受験生のための見学会」を複数回実施する予定ですが、コロナ禍が収まっても、「このスタイルを継続する可能性がある」と話します。全学年対象の見学会は長期休暇中のみです。見学枠の争奪戦はますます過激化しそうです。

まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。

この記事はシリーズ「中学受験の道しるべ――目指せ!幸せな受験は何処に」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。