ゴールデンウイークが明け、いよいよ夏季講習の申し込み時期が近づいてくる。そして、各校で学校説明会や授業体験会もはじまる。しかし、まだまだ続く新型コロナウイルス禍により、今年の説明会も予約制をとる学校が多そうだ。人気の学校はすぐに枠が埋まってしまうため、情報をこまめにチェックする必要がある。どんな学校に人気が集まっているのか。近年の傾向を見てみよう。

教育改革を行う学校へ高まる期待

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 中学入試志願者の増加の勢いが止まらない首都圏。2022年度の中学受験者数は8年連続で増加となっただけでなく、近年で最も受験者数の多かった07年を上回る結果となった(首都圏模試センター調べ)。小学校卒業見込み児童数が前年から1000人以上も減少しているにもかかわらずだ。

 22年度の志願者数は5万1100人。受験率にいたっては過去最多の17.30%となった。首都圏ではだいたい5人に1人が中学受験に挑戦しているということになる。

 学区によっては学年の8割が受験をするというエリアもあるほどだ。上位校の志願者数はある程度安定している。また、中学入試は毎年突然人気が高まる学校があるのだが、今年も例外ではない。模試の偏差値予測表ではさほど存在感を示さなかった学校でも志願者が増えている。男女別学校から共学化となる学校、著名な校長が就任した学校、そして教育改革に注目が集まったと思われる学校が志願者数を伸ばしていたという傾向が見られる。

 実際に大きく伸ばした2校を紹介する。

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