私立大では共通テスト利用の「特別措置」も

 ここまで大学入学後の対面授業などについて述べてきたが、受験生にとってはまずは来るべき入試がコロナでどうなるのかが重要だろう。

 22年入試の大学入学共通テストのコロナ対応は、前年からの変更点がある。21年入試では、感染した学生や濃厚接触者となった学生が受験機会を確保できるよう、本試験の2週間後に全都道府県で第2日程と追試験が、さらにその2週間後に全国2カ所で特例追試験が設定された。ちなみに、特例追試験の受験者は全国で1人だけだった。

 22年は、1月15日・16日の本試験の後、第2日程は設定されず、2週間後に追試験が実施される。「万が一」に備えて前年3回あった機会が、22年は従来同様の2回に戻る。

 ただし、追試験の試験会場については、全国高等学校長協会が要望したこともあり、全都道府県に会場を設置することが9月14日に発表された。過去のセンター試験では本試験を受けられなかった場合、全国に2カ所しかない追試験会場のどちらかに出向く必要があったが、22年は自分が暮らす都道府県内で追試験を受けることが可能になった。

 私立大学では、コロナ対応に共通テストを活用する大学もある。早稲田大や明治大は、コロナに感染した受験生については「特別措置」として、共通テストの成績によって合否判定を行うことを7月に明らかにした。コロナの感染が広がらないことが一番だが、特別措置の可能性も念頭に置き、共通テストには万全の準備が必要と言えるかもしれない。

大学も手探り状態、募集要項やホームページの確認を

 各大学は22年の一般入試について定める「募集要項」を21年12月15日までに決定し、入試の方法などを確定する。

 21年入試では年末年始にコロナ感染が拡大したこともあり、国立大学の中には直前に変更を決めた大学もある。信州大学の一部の学部と、宇都宮大学は、年が明けてから急きょ2次試験の中止を決めた。東京外国語大学は前期日程の試験開始時間を変更して、一部の試験を中止した。

 ただ、文部科学省は22年入試について、募集要項に書いていることは基本的に変更すべきではなく、大幅な変更は望ましくないとの見解を示している。急激な感染拡大が大学入試全体に影響を及ぼした場合は別として、入試直前に独自で試験の方法を変更する大学が出てくる可能性は低いだろう。

 現状のコロナ感染者はこの1年間で最も少ない水準にまで減っている。しかし、共通テストが実施される22年1月、国立の2次試験や私立の一般入試が実施される2月から3月ごろにどういう状況になっているかは分からない。

 各大学ともホームページのトップにコロナ対応について説明するページへのリンクを張り、随時情報を更新している。受験を検討している大学が、対面授業や課外活動の再開に向けてどのような準備を進めているのか。入試についてはどのようなコロナ対策を考えているのか。受験校を決定する際には、募集要項を確認するとともに、大学の情報発信についても注意しておく必要があるだろう。

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