「対面授業」のアピールに支持集まる

 コロナ禍で敬遠された対面授業に戻る道筋を示すこともランキングに影響したようだ。

 前年より志願者を増やし、7位に入った駒澤大学は、入試が実施される前に、21年4月から対面授業を再開すると公表した。8位は全国の大学で最も多くの志願者を集める近畿大学。21年1月時点で「新年度からキャンパスに学生を呼び戻すことを目指す」と表明。前年より志願者を減らしたものの減少率は1桁パーセントにとどまり、志願者数全国トップの座を守った。

 実際には、緊急事態宣言が出て感染者数が急増したことで、オンラインでの授業を余儀なくされた時期もあった。それでも、20年4月以降ほとんど対面授業ができないままの大学が少なくないため、対面授業を実施しようとする姿勢は、進路指導の高校教諭や受験生に支持されたと言えるだろう。

 この結果を踏まえると、各大学が対面授業の再開についてどのように考えているのかは、22年入試でも受験生の大きな関心を集めそうだ。多くの大学が22年4月からの対面授業について、実施する方針を明確に打ち出すなど、様々なアピールが展開されるかもしれない。各大学のホームページを見ると、ここにきて対面授業を今後どうするかについての情報発信が相次いでいる。

 緊急事態宣言の解除を受けて、これまでより活動制限指針のレベルを引き下げた大学が出てきている。

 明治大学は21年9月20日から10月10日までは活動制限指針を6段階のうち、制限の軽い方から3番目となるレベル2に設定し、オンライン中心の授業を実施していた。それが10月11日からは1段階軽いレベル1に変更して、「対面授業を中心に通学を前提とした授業運営を行うことを決定」したとホームページで伝えている。

 早稲田大では10月4日から課外活動の制限を一部緩和した。サークル単体での活動に加えて、複数のサークルによる合同練習などの実施を認めたほか、事前申請をして大学の承認を得ることを条件に、学外で開催される対面形式の大会やイベントへの参加も認めるようになった。

 とはいえ、今後コロナ感染の第6波が起きることへの警戒感は強い。コロナ前の状況にまで戻すことにはどの大学も慎重な姿勢を見せている。多くの大学では、課外活動が緩和されても、懇親会や飲み会などの禁止が続いているほか、前期と同様に対面とオンラインを併用した授業を中心にしている。

 大学がコロナ前の日常を取り戻せるかどうかは今後の感染状況次第だが、遅れている学生へのワクチン接種が進めば、各大学が新たなメッセージを出す可能性はある。

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