時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。

光免疫療法

 光免疫療法とは、レーザー光を当ててがん細胞を破壊する治療法。手術、放射線、抗がん剤、免疫療法に次ぐ、「第5のがん治療法」といわれる。光免疫療法では、がん細胞の表面に付くタンパク質(抗体)を患者に投与する。抗体には光に当たると反応する色素が付けられている。がん細胞に抗体が集まった後、特殊な針を刺すなどして近赤外線のレーザー光をピンポイントで照射すると、抗体の色素が化学反応を起こしてがん細胞が死滅する。

 さらに、壊れた細胞からはがんの目印となる分子が出て、免疫細胞が目印を持つがん細胞を攻撃するという効果も期待できる。下痢などの副作用を減らせ、抗がん剤などの治療効果を妨げないため、他の治療との併用も可能になるという。

 光免疫療法は米国立衛生研究所の小林久隆主任研究員が開発し、2020年9月、楽天メディカルジャパンが日本における製造販売の条件付き承認を取得。世界で初めて抗体薬「アキャルックス」を実用化した。顔や首にできる頭頚部がんについて条件付きで治療が認められており、他のがんでの検証はこれからだ。神戸大学が21年7月、「光免疫治療センター」を設置したほか、関西医科大学が光免疫療法の専門研究所を22年4月に設置する。

※本内容は、『日経キーワード2022-2023』(2021年12月発行)のものとなります
日経キーワード 2022-2023』(日経HR編集部)

 時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。

 K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。

 就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。

 幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」 そんな言葉の意味や背景が分かる。
1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。

 巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。

 巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。

この記事はシリーズ「時代を切り取る日経キーワード」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。