時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。

脱ハンコ

 ハンコを使う文化から脱却しようとする国内の潮流のこと。日本では官民を問わず組織内での決裁・申請に紙の書類とともにハンコが多用され、日常生活も含め印鑑による証明を求められる機会が多い。

 こうしたハンコの使い方をするのは世界でも東アジアの国の一部に限られる。欧米にはハンコ文化がなく、サインによる証明が一般的だ。かねてより日本のハンコ文化は非効率との批判があり、IT(情報技術)化が進むなかで国際競争力の観点からも問題視されていた。その結果2001年、電子署名に押印と同じ効力を認める電子署名法が施行され、19年には行政手続きを原則電子化すると定めたデジタルファースト法が成立したものの、21年現在いまだに脱ハンコには至っていない。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、ハンコ文化を変える機運が改めて高まっている。感染を防ぐためにテレワークの導入が進んだ一方で、書類に押印するために出社を余儀なくされるケースが相次いだ。その非効率性が改めて浮き彫りとなったことから、書類データの作成者を電子的に証明する「電子署名」で代替する取り組みも広がっている。20年9月、河野太郎前行革担当相は押印廃止や脱FAX、ペーパーレス化の推進を強調。政府は21年9月1日に、国全体のデジタル化を主導するためにデジタル庁を発足させた。

※本内容は、『日経キーワード2022-2023』(2021年12月発行)のものとなります
日経キーワード2022-2023』(日経HR編集部)

 時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。

 K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。

 就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。

 幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」そんな言葉の意味や背景が分かる。1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。

 巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。

 巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。

この記事はシリーズ「時代を切り取る日経キーワード」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。