時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。

5G、6G

 第5世代(5G:5th Generation)移動通信システムとは、現在の第4世代(4G)移動通信システムの後継仕様に位置付けられる次世代の通信規格のこと。現在使用している低い周波数帯で通信の安定性を確保し、併せて従来よりも高い周波数帯を組み合わせることで、既存(4G)より伝送速度は100倍に超高速化し、1000倍の大容量化が可能となる。さらに送信側に対し、受信側の応答速度を1ミリ秒(1000分の1秒)に抑える超低遅延を実現。多数の機器を同時接続しての操作や低コスト化、省電力化も可能になる。その結果、遅延のない高精細映像の送信が可能になり、観光ガイドやスポーツ観戦、教育支援、医療など様々な分野での映像の活用が期待できる。

 また、スマートフォン1台で多様な電気機器の操作が可能になるため、自動車の自動運転や、農作業・建設用の大型機械の遠隔操作など、多方面での利用が期待できる。2020年3月にNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが相次いで商用サービスを開始し、9月には楽天モバイルも開始した。現状では国内の5Gの通信エリアは限られるが、携帯大手各社はエリア拡大のため無線基地局の整備を急いでいる。

 30年頃には第6世代の「6G(ビヨンド5G)」の実用化も視野に入っている。現在は各国の通信キャリアが研究開発に取り組む段階で、具体的な技術基盤や国際規格は確立されていないが、5Gの10倍以上の通信速度への向上などが期待されている。政府は5Gで日本が欧米など海外勢に出遅れたのを踏まえ、国内企業による6Gの基盤技術の開発を支援。国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は200億円を投じて22年度中に官民の共同研究施設を整備する計画だ。

※本内容は、『日経キーワード2022-2023』発行時点(2021年12月)のものとなります
日経キーワード 2022-2023』(日経HR編集部)

 時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。

 K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。

 就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。

 幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」そんな言葉の意味や背景が分かる。
1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。

 巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。

 巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。

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