時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。

トレーサビリティー(生産履歴の追跡)

 トレーサビリティー(traceability)とは、商品の生産から消費までの過程を追跡可能な状態にすること。英語の「trace(追跡)」と「ability(能力)」を組み合わせた言葉で「生産履歴の追跡」「追跡可能性」などと訳される。2001年に国内で初めてBSE(牛海綿状脳症)に感染した牛が発見されたことを契機に、食品の安全・安心に対する関心が高まり、トレーサビリティーを導入する動きが食品業界を中心に広がった。

 これ以降、トレーサビリティーは製造業など幅広い分野に浸透し、商品が「いつ、どこで、誰によって作られたのか」を明らかにすることで、商品に欠陥や問題が生じた場合に、早期に原因を特定し、商品回収などの対策を迅速に行えるようになった。

 近年、ESG投資に注目が集まる中、トレーサビリティーの確保は企業の社会的責任(CSR)の1つと考えられるようになっている。中国のウイグル人権問題を背景に、アパレル企業で新疆綿の使用を敬遠する動きが広まっていることは、原材料のトレーサビリティーに企業や消費者の関心が高まっていることの一例といえる。

 トレーサビリティーを支える技術として注目を集めているのが、暗号資産(仮想通貨)で活用されているブロックチェーン(分散型台帳)だ。ブロックチェーンに記録された情報は改ざんが極めて困難なため、信頼性の高いトレーサビリティーを実現できるメリットがある。

※本内容は、『日経キーワード2022-2023』発行時点(2021年12月)のものとなります
日経キーワード 2022-2023』(日経HR編集部)

 時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。

 K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。

 就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。

 幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」 そんな言葉の意味や背景が分かる。
1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。

 巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。

 巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。

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