時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。
ウェルビーイング
ウェルビーイングとは、人々が身体的、精神的、社会的に充足感に満たされた幸福度の高い状態のこと。1946年に世界保健機関(WHO)が設立される際に登場した言葉だが、近年はVUCA時代の到来や、国際連合の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)を考える新しい指標としてウェルビーイングが注目されている。国内総生産(GDP)に代わって、ウェルビーイングを測る指標である「国内総充実(GDW:Gross Domestic Well-being)」に着目し、内面的な豊かさを重視しようという動きもある。
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が2019年に公表した世界各国のウェルビーイングのレベルをスコア化した独自指標「SEDA」によると、スコア(最高スコアは100)が最も高かったのはノルウェーで87.7ポイント。次いでスイス(86.9)、アイスランド(85.6)で、SEDAスコア80を超えた上位15カ国を、主に欧州の国々が占めていた。日本は77.2ポイントで17位だった。BCGはウェルビーイングを「経済」「社会への投資」「サステナビリティ(持続可能性)」の3領域で測定。同調査によると、ウェルビーイングは所得格差よりも社会的不平等のほうが、スコアに大きく反映されるという。
また、米調査会社ギャラップによる日本のウェルビーイング調査(21年4~6月期)」では、充実の実感度が良好な人が27%で、低い人は11%。どちらともいえない層が6割を占めた。
時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。
K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。
就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。
幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」 そんな言葉の意味や背景が分かる。
1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。
巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。
巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。
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