時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。

海賊版サイト対策

 海賊版とは、著作権法に違反して無断でコピーされた音楽、映像、ゲームソフト、書籍などのこと。海賊版を閲覧できるサイトが多数存在し、その被害は深刻な状況になっている。

 特に漫画の海賊版では最大といわれた「漫画村」(現在は閉鎖)の月間アクセス数は、文化庁によると最大で1億以上で、漫画家や出版社の収入・売り上げが20%減少したとの試算もある。漫画のほかにも、写真集、専門書、コンピューターソフトウエア、ゲーム、学術論文、新聞記事などでも海賊版の被害が拡大している。

 こうした状況を踏まえ、2021年1月に改正著作権法が施行。旧著作権法の規制対象は音楽と映像のみだったが、改正で漫画や書籍、論文、コンピュータープログラムなども対象となり、違法に公開されたと知りながらダウンロードすることも違法となった。また海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」の運営も違法としたが(同規定20年10月1日施行)、スクリーンショットへの写り込みや数十ページの漫画の1コマ、新聞記事の数行、二次創作品(パロディー)のダウンロードなどは規制の対象外とした。

 また、出版やアニメ制作会社などの大手32社は21年1月、国際的に活動するホワイトハッカー集団と海賊版サイト対策で連携することを決めた。

※本内容は、『日経キーワード2022-2023』発行時点(2021年12月)のものとなります
日経キーワード 2022-2023』(日経HR編集部)

 時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。

 K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。

 就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。

 幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」 そんな言葉の意味や背景が分かる。
1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。

 巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。

 巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。

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