時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2022-2023』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。
ジェンダーギャップ
ジェンダーギャップとは主に男女の格差を示す言葉。世界的にも太古の時代から男性は働き、女性は子供と家庭を守るという流れが続いてきた。しかし、それが労働の上での賃金や待遇の格差、仕事内容の格差などに表れていることに対し、「男性も女性も同等である」という意識が近年、強く叫ばれるようになった。国際連合の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の目標にもジェンダーの平等が掲げられている。しかし、男女平等は簡単に実現できるものではなく、特に男性の意識変革が重要になっている。
男女の格差を測る上で1つの指標となるのが、スイスの世界経済フォーラムが毎年発表している「ジェンダーギャップ指数」だ。ジェンダーギャップ指数は経済、政治、教育、健康の4分野について、それぞれのジェンダーギャップを数値化したもの。1を完全な男女平等とし、数値が1に近いほど男女の格差が少ない。2021年のレポートによると、1位はアイスランドの0.892で、フィンランド、ノルウェーと続き、米国は30位(0.763)、韓国が102位(0.687)、中国が107位(0.682)。日本は120位(0.656)と、先進国のなかでも最低レベルだった。なお、日本の4項目を見ると、156カ国中経済117位、政治147位、教育92位、健康65位と、いずれも男女格差が強く残っている。
21年6月、政府は国連に提出するSDGsの報告書をまとめた。報告書ではジェンダーギャップ解消取り組みの遅れを認めた上で、特に新型コロナウイルスの感染拡大で非正規労働者を中心に女性の雇用者数が男性の約2倍ペースで減っている点や、家庭内暴力被害の増加について触れた。
時事・経済ニュースがみるみる分かるようになり、短時間でビジネスや社会の動きをつかめる。11テーマ、キーワードは500以上掲載。
K字経済、SDGs、半導体不足、リスキリング、DX、宇宙ビジネス、脱炭素、ヤングケアラー、8050問題……。
就職・転職、資格試験、公務員試験、昇進試験、入試、ビジネスなど、さまざまな場面で活用できる。
幅広いテーマについて「よく耳にするけれども、うまく説明できない…」 そんな言葉の意味や背景が分かる。
1キーワードの解説をコンパクトにまとめ、定義や論点、「今」の状況を端的に押さえるのに最適。
巻頭企画は激動の2021年を振り返り、未来を理解し生きぬくために重要な語を集めた「2021年の10大キーワード」。
巻末「資料編」には日経ならではの「基礎用語 ミニ辞典」など、押さえておくと役立つ資料をまとめた。
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