2014年に発足した再生可能エネルギー100%を目指す「RE100」に国や企業が続々と参加し、実績を上げている。「RE100」とは何なのか。そして、日々進化する再生可能エネルギーを扱うビジネスについても、いくつか実例を取り上げてみたい。

 RE100が発足したのは2014年。意外にも、今のようなSDGs(持続可能な開発目標)ブームが巻き起こるよりも前に提唱された戦略なのだ。この「RE100」は「Renewable Energy (再生可能エネルギー)100%」の略語で、事業で消費されるエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うことを目標に掲げた取り組みだ。

 世界規模での地球温暖化対策を目的とした「COP(国連気候変動枠組み条約締約国会議)」の動きは、グローバル企業には見過ごすことができない大きな課題となっている。さらにESG投資が投資家や消費者に重視されるようになっている昨今、環境や社会、企業統治といったポイントに大きなリスクがあるとジャッジされた企業は、株主から避けられる傾向が強まっている。

 しかも、この傾向は年金基金など巨額な資金を運用する機関投資家ほど強い。すでに化石燃料に投資している企業は投資対象から外すなどといった金融機関のアクションも見られている。「事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うなど不可能だ」と思考停止していると、一気に企業価値を判断する基準となった時に足をすくわれるかもしれない。

 日本ではまだまだRE100自体の認知度は低いが、海外においては重要なキーワードとして取り上げられている。2021年11月時点で、国別では25カ国から341社の参加があり、国別参加企業数では、日本はアメリカの83社に次いで2番目に多く、62社が参加している。(環境省調べ)。ソニー、イオンや富士通といった日本を代表する企業や、アップル、グーグル、スターバックスコーヒー(アメリカ)、家具の世界最大手で知られるイケア(スウェーデン)や、食品世界大手ネスレ(スイス)など、日本でもよく知られているグローバル企業だけでなく、中国やインドといったアジアの企業も参画しているのが特徴的だ。

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